アメリカ代表のサッカー事情

アメリカ代表のサッカーは、其処に至るまでの流れが色濃く反映されています。
スポーツの巨大なマーケットがあり時に1つの試合で数億円単位の大きな金銭が動く事のあるお国柄ですが、対象となるスポーツは絞られている傾向にあります。

そしてサッカーはプロリーグこそあるものの、大きなマーケットになっていません。故に中学生頃まで体力向上の目的でサッカーを行っていた子供の中で運動能力の高い選手は他の競技に転向する事が多く、人口･国の大きさの割には選手層が薄くなる傾向が見られます。

チームの特徴にもこの点が反映され、世界的に飛び抜けた選手は登場し難いものの、長く競技を続けていて組織プレーのレベルが高く、堅実なチームとなる傾向にあります。
世界的な大会においても前評判に対して大きな番狂わせを見せる事は少ないですが、その反面で期待値を大きく裏切るケースも少ないと言えます。

但しこの傾向は男子において顕著なもので、女子サッカーにおいては異なる点が見られます。マーケットが置かれる状況は男女共に似ているのですが、女子スポーツが盛んなアメリカとは言え、他のスポーツの選択肢が少ない傾向にあります。その為、国内トップクラスの運動選手がキャリアを継続している事が多く、世界でも屈指の強豪チームを形成しています。